やばい感染症をまとめたよ!簡単な解説つけてみた
コロナが出てきたときに、
「コロナは2類感染症〜」ってテレビやネットで言われてましたが、
2類感染症ってなに?って思いませんでした?
そんな貴方のために簡単ではありますが、
類型をまとめてみました。
呼吸療法認定士の試験にもひょっこり出ますので、
読んでもらえると嬉しいです😊
ちなみに試験では疾患の内容についてまでは問われませんのでご安心を。
医療従事者でない方にはわかりづらい表現があるかもしれませんが、
新型コロナ以外にもゴツい感染症がある事を知って頂けたらと思います。
感染症の類型
1類:危険性が極めて高い感染症(ドラゴンボールのフリーザ的な?)
・エボラ出血熱:体液・血液・吐物・排泄物から感染。下痢等の消化器症状が目立ち、出血症状が認められたのは約10% !
・クリミア・コンゴ出血熱:マダニを介してうつる。症状発生は突発的で、重症化すると点状出血から大紫斑までの出血が。
・南米出血熱:南米でげっ歯類の排泄物や唾液、感染者との接触で感染。死亡率高く抗ウイルス薬はありません。
・マールブルグ病:別名ミドリザル出血熱。ドイツでミドリザルの解剖に関わった人達に出て発見されました。多数の死者を出した例はないですが、感染経路は不明です。
・ラッサ熱:西アフリカ一帯に見られ、宿主は野ネズミ。血液や体液、排泄物によりヒトからヒトへ感染が伝播します。
・痘そう:天然痘。1970年にはWHOが根絶宣言しました。
・ペスト:昔の黒死病。野生のネズミやリス、ウサギについてるノミに噛まれたり、ペットが感染しているのを知らずに体液を触ることで感染します。肺にペスト菌が入り込むと飛沫感染するようになり、発症すると24時間以内に死亡するそうです。アジア諸国で野生動物を触る時には御注意を!
1類の感染症は症状がエグい😅絶対に罹患したくない疾患のオンパレードです。
どれも海外主にアフリカや南米で流行してますので、普通に暮していて日本で罹患すると言う事は無いのでご安心ください。
でもそちら方面に旅行等で行かれる方は御注意を。
血液や排泄物などから感染するので、患者さんがいるときは院内感染も要注意です。
試験では、時々ひょっこり出てきます。
・急性灰白髄炎:ポリオのこと。左右非対称性の弛緩性麻痺が症状。幼児期に予防接種あります。1980年以降発症者は出ていません。
・結核:臨床ではTB(テーベー)と言われているよね。昭和の疾患のイメージがあるけど、実は日本も今だに若い人が知らないうちになってたりする事あるんです。だからBCG予防接種はちゃんと受けましょうね。
・ジフテリア:気道の分泌物によってうつり、喉などに感染して毒素を放出。その毒素が神経に作用し、心不全や麻痺に。予防接種があるので、1999年以降発症者はいないそうです。
・重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルス限定):2002年に中国の広東省を起源とした重症急性肺炎。2003年7月にWHOが終息宣言してます。
・中東呼吸器症候群(MERSコロナウイルスウス限定):2012年9月にサウジアラビアで初めて患者が報告されました。感染経路は不明。中東から帰ってきて発熱や呼吸困難感があるときは早めに受診してくださいね。
・鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9): 人には感染しないと言われていましたが、人の肺胞上皮に受容体があることがわかってからは要注意の感染症になりました。
今年からここに新型コロナウイルス(COVIT-19)も入りますよ。
2類はほぼ呼吸器ダメージの感染症ですね。例外は急性灰白髄炎かな。
新型コロナで台湾が早々に中国との行き来を規制したのは、SARSで死者が多数出た経緯があるからかもしれませんね。
ちなみにSARSは台湾、、香港、ベトナム、シンガポール、カナダなどに感染者が広まって死者も多数出ました。
面倒くさいかもしれませんが、確実に予防接種は受けておきましょう!!
3類:特定の職業で集団発生のリスクがある感染症(暗殺教室の殺センセーみたいな?)
・コレラ:代表的な経口感染症の1 つ。コレラ菌で汚染された水や食物を摂取することによって感染します。
・赤痢:保育園、ホテル、施設で集団発生したり、井戸水が原因とする大規模事例が発生してます。カキが原因のことも。
・腸チフス・パラチフス:感染源がヒトに限定。ヒトの糞便で汚染された食物や水が媒介します。衛生環境が改善すると減少します。
・腸管出血性大腸菌:O−157で有名ですね。ベロ毒素出すので血便が出ます。こやつのせいでユッケが焼肉屋から消えました。
3類はお腹がユルユルになるでは済まされない消化器系の感染症ですね。食べ物や水が原因なので大量発生しますし、家族内感染も怖い。
飲食店にとっては宿敵ですね。かかると苦痛は半端ないので、調理&食べる前には石鹸で手洗いしましょうね。
4類:動物や食物を介して感染し、健康に影響を与える(バイオハザードで言うところのケルベロス的な?)
・レジオネラ症:高齢者施設や温泉などで発生。水が循環する場所にいるアメーバを宿主として増殖。
・デング熱:熱帯、亜熱帯地方で蚊を媒介。ほとんどは症状が出ないが、2度目の感染時に重症化しやすい。
・A型肝炎:糞口感染なので衛生環境に影響されやすい。発展途上国で蔓延。上下水道などの整備で感染者は激減。
・E型肝炎:E型肝炎の致死率はA型肝炎の10倍。妊婦では20%に達する。糞口感染。洪水の後に発生することも。ジビエの生肉は危険。こやつのせいでレバ刺しが食べれなくなりました。
・鳥インフルエンザ(H5N1,H7N9除く):2類感染症にもあるので、違いを覚えておかないとひっかけで爆死します。
他にもたくさんありますが、特に鳥インフルは試験に出やすいです。
個人的には生肉を食べられなくなったのは非常に残念でなりません。
5類:国が感染症発生動向を行なって、情報公開する事で発生と拡大を防止(マリオのクリボー的な?)
・侵襲性髄膜炎菌感染症:くゃみなどによる飛沫感染により伝播。気道から血中に入り、髄液にまで侵入して敗血症や髄膜炎を起こします。
・風疹:風疹に感受性のある妊娠20週頃までの妊婦がウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群を発症する可能性があります。ワクチンで予防できます。
・麻疹:空気感染、飛沫感染、接触感染と様々な感染経路あり、感染力は極めて強い。2回のワクチンで免疫獲得できます。
この他にも45疾患もあります😅
風疹と麻疹はワクチンで予防できるのですが、ワクチンを接種していない人もいて、その方達が罹患し重症になっている事もあります。
特に妊婦さんは気をつけて!!
子供のときのワクチン接種はスケジュール調整が面倒ですが、その子の将来のためにも是非接種を忘れずに!!
ちなみに狂牛病で有名になった、クロイツフェルト・ヤコブ病も5類です。
感染症が発生したら・・・
1類感染症から4類感染症と新型インフルエンザを診断した場合、
医師は専用の感染症届出票に記載して
直ちに最寄の保健所長を経由して都道府県知事に全数届出します。
5類の侵襲性髄膜炎菌感染症、風疹、麻疹は直ちに最寄の保健所長に全数届出必要です。
その他は7日以内、次の月曜日、翌月初日と届出とタミングがちがうもの、
全数届出する疾患と、定点届出する疾患と別れています。
この太字にしたところが、試験のひっかけであったりしますので要注意を。
以上感染症の類型についてまとめてみました。
こんなにたくさんの感染症がありますが、
すでに終息していたり、
予防接種をきちんと受けていれば予防できる疾患もあります。
面倒だからとか、終息しているなら受けなくてもいいやとは思わずに、
医師と相談して確実に接種できるようにしたいですね☺️
この内容は、呼吸療法認定士の総論の部分でもあります。
試験勉強のお役にたてたら嬉しいです😊
ブログをまとめるにあたって非常に参考になったサイトをご紹介します。
国立感染症研究所(NIID)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/
ラボ見学ツアー等も企画されたりしているんですよ!
行ってみたーい😆