すみっこナースのひとりごと

職業:看護師 2018年に呼吸療法認定士に合格。その時の経験や日々のことをまとめてみる。

呼吸療法士になってからのお話

呼吸療法士の資格を取ってみようかな

その資格を持ったら何が変わるんだろう?と思いますよね。

 

そこで今回は、呼吸療法士になってから

私がどんな風に仕事をしているのか、

業務でどんな変化があったのかをお伝えしたいと思います。

 

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私が働いている病棟は

・人工呼吸器を使用している

・呼吸器、気道に何らかの問題がある

・先天的、後天的に正常な呼吸の維持が難しい

方が数名入院されています。

 

診療科で言うと呼吸器内科?なんでしょうが、

疾患が複合的なので一言で括れない慢性期病棟と思って頂けたら良いかと思います。

 

さて、そんな病棟で私は呼吸療法士として何をしているかというと、

大きく分けて3つあります。

 

 

 

①人工呼吸器トラブルの対応

 

気管切開されている患者さんが人工呼吸器を使用しているので、

抜管する必要も無いですし、

短時間であれば外す事もできる人もいるのでそこまでピリピリしません。

 

ですが、呼吸器のトラブルや

患者さんの状態の変化、

喀痰等による呼吸状態の変化には敏感にならなければいけません。

 

排痰管理を甘く見ていると

スクイージングやサクションでその部屋から一歩も動けなくなる事もありますし。

 

呼吸器の解剖や疾患知識はもちろん

人工呼吸器の知識も求められる場所なので、

ベッドサイドでは必ずモニターとグラフィックモニターも見ています。

 

呼吸療法士の勉強をしてからは、

モニターやベッドサイドで

あれ?なんか変だな?

と気づく事が多くなりました。

 

脈が早い

Spo2がいつもより低め

なんとなく表情が悪い

加湿器の温度が高め

などなど

 

呼吸器の勉強をしてくると、

観察眼が鍛えられて、

上記のような些細な事でも異変を捉えられるようになりました。

そしてその日の担当ナースに異変や状態を報告するようにしています。

 

人工呼吸器を使用している上での困り事があった時には、

担当ナースにアドバイスをしたりする事もあります。

 

このようにトラブル対応をしていると書くとかっこよく見えてしまいますが、

私自身はまだまだ勉強が足りない未熟者なので、

どちらかというと患者さんや日々の出来事から経験を積ませて頂いているという感じで

捉えてもらえると良いかと思います。

 

 

 

 

 

②教育

 

人工呼吸器に全く触った事がないナースや、

新人も入ってくるので、彼らの教育も必要です。

 

そして新しい患者さんが在宅から入院されると、

当院では使用した事がない人工呼吸器の操作をしなければならないこともあります。

 

そんな時には、メーカーさんにご協力を頂き勉強会を開催したり、

ミニカンファで10分程度の呼吸に関する情報提供を行っています。

 

血ガスの正常値もいつもみていないと忘れちゃったりしますしね。

A-aDo2の計算式もあっという間に忘れちゃいますので、

病棟のエクセルに表計算入れたりしてます。

 

クイックSOFAも勉強するまで知らなかったので、

状況的に必要そうになるかな?と思ったら申し送りしています。

 

もちろん私も勉強し続けないと、

あっという間に忘れちゃうので、

自己研鑽も兼ねてなんですが。

 

 

 

 

③呼吸器設定等の状況把握

 

患者さんによっては

気切チューブの挿入長さを交換毎に変えたり、

呼吸状態に合わせて設定を変更する事もあります。

 

受け持ちナースが把握するのはもちろんなんですが、

呼吸器の特性やその患者さんの個別性を考慮して、

最適な状態を維持できるように援助することも大切ではないかと思っています。

 

自分だけではなく、

MEさんやPTさんとも情報共有し、

変化には柔軟に対応できるように努めています。

 

 

 

 

資格を取ったからいきなり出しゃばってしまってはスタッフの理解は得られないなと思ったので、

師長の了解を得て、

病棟の係として呼吸管理チームを結成しました。

メンバーは同じ療法士の資格を持っているスタッフです。

 

 

発足当初は理解を得られていないこともあり、

提案が空回りしてしまうこともありましたが、

最近では相談してもらえる機会も増えてきたので、

資格を取ってみて良かったなと感じるところでしょうか。

 

 

ゆくゆくは呼吸管理チームを病棟だけではなく

病院規模で活動できたらいいなとも思っています。

 

 

と、まあこんな感じです。

 

ではまた( ◠‿◠ )